中村祐輔 学長アドバイザー 兼 医学研究科特任教授の着任記念講演会が開催されました
2018年8月6日(月)、阿倍野キャンパスにおいて、中村祐輔学長アドバイザー兼医学研究科特任教授の着任記念講演会が開催されました。
中村特任教授は、20年以上前に、必要な患者さんに必要な量の薬剤を必要な時に投与する「オーダーメイド医療」を提唱し、東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長、内閣官房医療イノベーション推進室長などを歴任した「プレシジョン医療」研究の第一人者です。2012年からは米国に研究拠点を移していましたが、このたび帰国し、がん研究会?がんプレシジョン医療研究センター所長に着任しましたが、同時に、东方体育の学長アドバイザー兼医学研究科特任教授(消化器外科学)に就任しました。
「日本におけるAIを利用したプレシジョン医療の今後」と題した講演では、冒頭、臨床医としての経験から生まれた「がん患者を救いたい」という強い思いが語られ、標準治療以外の選択肢が少ない日本の医療の現状や、診断や治療におけるプレシジョン医療(患者固有の遺伝子に応じた個別化医療)の重要性を示す研究成果が紹介されました。
また、日本の医療が今後目指すべき姿として、医師の負担を軽減し患者とのコミュニケーションを良好にするためにAIを活用すること、血液や尿などのDNAを解析し遺伝子異常を調べるリキッドバイオプシーを早期に臨床導入することなどが提言され、教職員や大阪府医師会関係者などで満席の会場では全員が聴き入っていました。講演の最後は、「がん検診率が全国最下位と言われる大阪で、患者に希望を届けるため一緒に取り組んでいきましょう」という言葉で締めくくられました。
中村特任教授は、本学の学長スローガン「笑顔あふれる知と健康のグローカル拠点」実現のため、学内外の課題について助言を行うほか、医学研究科の若手研究者への教育や研究の発展のため、活動していきます。
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